QC2は2003年の発売とほぼ同時期に購入してから、最近の利用回数は頻繁ではないものの新幹線や飛行機での出張がある時などはいまだに使っています。
製品性能は、後続機と比べてもそんなに遜色があるわけでもなく使えるのですが、如何せんイヤーパッドとヘッドパッドの部分のウレタンカバーが劣化して、ベトベトしたり、塗料が剥がれ落ちたりしてしまいます。
これは、ウレタンの宿命の加水分解による経年劣化が起きており、交換する以外対策はありません。
そのため、正規のイヤーパッドを交換すること1回、さらに交換しようと思って調べてみると既に売ってないので、不織布で覆って誤魔化してみたりと試行錯誤を繰り返しましたが、とうとうイヤーパッドが破損してタンスの肥やしになっておりました。
そこで見つけたのが、Greekriaの修理キットでした。
内容物は、イヤーパッド、ヘッドパッド、中の不織布とパッドを取り外す爪付の棒です。爪付の棒はあると多少便利だった程度のものです。
そしてこちらが、私のQC2。
長年使っている割に綺麗(自画自賛)
この辺りから怪しくなってきて・・・
裏返すと惨劇です。
片側はウレタンの塗装を綺麗に剥がせましたが、もう片方はスポンジが見えてしまうという悲しい状況です
さらにイヤーパッドを触ると加水分解したウレタンが手についてしまいます。こうなるとスマホの指紋認証もできなくなるというアウトなおまけ付。
さて、イヤーパッドと本体はいくつかの爪で止められています(いわゆるパッチン留め)ので、思い切って引っ張って取ってしまいましょう。
両方取るとこんな感じ。
あまり劣化していなそうな中の不織布も実は劣化していますので取り替えましょう。
剥がすとこんな構成になっています。
ここでもスポンジのウレタンが破壊されて両面テープと分離します。本体側に両面テープが残る状態です。蛇足ですが、これを凝集破壊(ぎょうしゅうはかい)と呼びます。普通の粘着剤の評価であれば正しい壊れ方なのですが、今回の場合はウレタンそのものの強度が失われていますので、ある日突然不織布が剥がれてしまう可能性を含んでいたことになります。
残った両面テープを綺麗に剥がしたら、あとは逆の手順でつけていきます。
不織布は切り欠きのある方を突き当てるくらいで貼ると仕上がりがよくなります。
本体の爪の部分にイヤーパッドの硬い部分を次々とはめていきます。
イヤーパッドの出来上がり
ヘッドパッドはファスナー式のカバーです。
これでも作業が楽なのでアリなのですが、ネジを外すと割と交換できそうな構造なので、別バージョンで難しくとも最初と同じようになるキットがあってもよかったかな?という希望です。
とはいえ、気兼ねなく使えるようになり満足です。
長年愛用してきたオーディオ機器を改めて使えるようにする製品というカテゴリーは、海賊版というよりもメーカーがカバーできない層へのサポートとも思えます。
さらに最近では、Bluetoothの機能を後付けする製品まで出ており、面白い領域が生まれていると感心してしまいました。
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